「共同住宅の改装4〜共同住宅の将来」
最近は都心回帰(色々な原因はあるかと思いますが一番は都心の地価が下がった為と思っています)の傾向や、企業や工場の移転・売却などから、住宅の供給が多くなっています。その内訳としては、都心では高層マンション、少し郊外では一戸建ての建売り住宅の2種類がメインです。どちらをお勧めしますとは立場上言えませんが、それぞれの特徴を良く知った上で、決められた方が良いと思います。当然我々のような建築家に依頼して住宅を建てるのが一番だと言いたいのですが、それはまたの機会にしたいと思います。今回は特にマンションに限って説明すると、マンションは一般的に土地と建物本体を共有し、内部をそれぞれの区画毎に分割所有する形態をとっています。現在建てられているマンションはそれなりの設計者・施工者・監理者・管理者がついていると思われるので、そう問題は無いでしょう。ただそこに住まれている方がなかなか把握できない(特に上下左右の住戸の方でスラなかなかわからない)のが一番の問題点かもしれません。また将来的な面から言うと、マンションは今から約30年ほど前から建てられてきた建物の形態です。その頃に建てられた建物がリニューアルや建替えが必要になってきています。ただ現状はなかなか権利関係の整理や意見の相違から議論が進んでいないのが現状だと思います。今建てられているマンションにおいてもいつかはリニューアルや建替えの必要性が生れてきます。そのときのことを今から考えておく事が本来必要です。
平成15年10月27日
<一覧ページの表示>