「リフォームの意味」
自邸をリフォームして日々思う事があります。 最初に家に住み始めたときは、当然その場での生活が始まっていない時であり、どこに何をしまうとか何をどこに置くとかという事について、一から始めなくてはなりません。 生活するうちにそれぞれの場所がおのずと決まっていき、行き場の無いものもだんだんはっきりしていきます。 しまうところが無く仕方なく置かれていたり、しまわれていたりしていたものがどれほど多かった事か。 今回リフォームしてそれらがすんなり納まるという事のスムーズさは感激ものです。 手を伸ばせば欲しいものがすぐ近くにあるという感覚は、その場での生活が落着いた中でされるリフォームならではのものと思います。 新築ではなかなかこうはいきません。またクライアントの意向も大事な要素です。 今回は自分がクライアントですからその点は大丈夫です。こうしたいという意向とこうしましょうという対応が一致します。 実際の設計の中ではその意向のくみ取りが一番難しくややもすると建築家の一人歩きがあったり、 クライアントが無口だったりということが良く起こります。一言でいうとリフォームは、生活をリ・デザインするとう事になるのでしょう。
平成14年11月18日
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