建物

170616 「大黒柱」

私が住宅を設計する際には、出来るだけ大黒柱を組み込みたいと考えています。(実際費用も掛かりますし、構造的にはその必要性もあまり無いため、中々理解していただけないこともありますが)最近の木造住宅ではそのすべてを真壁(柱が見える構造、いわゆる和風の部屋)で造ることは費用的にも難しく、大半は大壁(柱が見えない、いわゆる洋風の部屋)で構成されています。

柱は建物を支える大切な要素ですが、それが中々実感できないのが現実です。そこでその象徴としての大黒柱の登場です。この柱が空間の中央部付近にあると、安心感が生まれます。それはやはり張りぼてではなく、無垢の実の詰まったきちんとした材料であることが大切です。本物は触ればやはりその違いを人は感じ取れます。見た目はほぼ同じでも表面だけ薄く削ったものを貼り付けたきれいなまがい物と、ひょっとしたら少しきれいではないけれど中身の詰まった本物とではその存在感は桁違いです。

皆さんにもこの本物感を出来れば感じていただきたいです。

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