家具・照明
2021年03月04日
210304 雛飾り
日本の昔の家屋は、行燈やろうそくなどの灯りしかなく、非常に暗いものでした。そのような環境の中で、自然の素材の中で、光を少しでも反射するような素材を使いながら、少しでも明るさを求めていたのだと思います。一般に日本家屋で使われた障子が、その典型ではないでしょうか。紙の白さが、わずかな光を反射して、部屋をほんのり明るくしてくれます。
次に屏風が挙げられます。壁際に屏風を立てて、光を反射し部屋を明るくする、そのような生活の知恵が垣間見えます。その典型が金屏風ではないでしょうか。これはお金持ちしかできない芸当だったと思いますが、金はわずかな光でも、非常に綺麗に光ってくれます。またその鈍く怪しげに光る様は、日本人の感性に合っていたのではないでしょうか。太閤秀吉の金の茶室も、現在見るといやらしい光り方に見えますが、昔はもっと趣深い情景だったのではないでしょうか。
わが家も毎年雛飾りを飾っています。もうすぐ春ですね。
雛飾り
所長:津田 和男
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